いっぽいっぽプロジェクト保護犬猫のトレーニング
いっぽいっぽプロジェクトは、保護動物のしつけや行動修正のために、
チョークチェーン、スパイクチェーン、エレクトリックショックカラーを用いることは支持しておりません。
犬のトレーニング時や散歩時には首への負担の少ないハーネスの着用を推進します。
また私どもは保護動物のしつけや行動修正のために、「体罰」を用いることは行いません。
いっぽいっぽプロジェクトは、犬猫の保護譲渡活動を行う保護団体として、
体罰に頼らない陽性強化(Positive Reinforcement)に基づき、動物福祉に適ったしつけやトレーニングを
学び、実践し続け、体罰に頼らないしつけトレーニング方法を社会に発信・啓発する団体でもあります。
いっぽいっぽプロジェクトは、日本獣医動物行動研究会の「体罰に関する声明」を支持しています。
(以下引用は、日本獣医動物行動研究会より承諾のもと掲載させて頂いております。)
http://vbm.jp/seimei/85/
体罰とは
体罰とは、飼主様、トレーナー、獣医師など動物に関わる人が、動物に対して
殴る、叩く、蹴る、首を掴んで振る、首を絞める、食事や水を与えないなど、身体的及び
精神的な苦痛を与える行為をいいます。
体罰は、なぜいけないのでしょうか?
体罰は声明文に記載したように動物福祉を侵害する行為だからです。
一方で多くの場合に、体罰を与える人にとっても精神的負担がかかる行為です。
加えて、体罰は以下の 1~8 に挙げるような側面を併せ持っています。これらのことから、
体罰は飼い主と家庭動物との間の信頼関係を損ねる可能性の高い行為です。
- 1. 体罰は継続によって強度が増してしまう傾向があり、最終的に心身の障害を通り越して動物の生命を奪う危険性があります。
- 2. 動物は体罰を与える人、近くに存在する他者・動物・物などに対して
強い恐怖心を抱くようになることがあります。
- 3. 動物は体罰を避けるために攻撃行動(先制攻撃)を示すことがあります。
- 4. 恐怖・不安などの情動が関与する問題行動*の抑制に体罰を用いると、問題行動が悪化することがあります。
- 5. 体罰を攻撃行動の抑制に用いると、逃げる、唸る、吠えるなど咬む前に示すはずの行動
が消失し、突然飛びついて激しく咬みつくなどといった避けられない深刻な攻撃行動を示すようになる可能性があります。
- 6. 体罰による問題行動の抑制効果は、一時的で継続する可能性が低く、問題行動がのちに再発してしまうことがあります。
- 7. 体罰による問題行動の抑制効果は、体罰を与えた人に限定されがちで他者に波及しないことがあり、体罰を与える人が存在しない状況下では効果がみられないことがあります。
- 8. 体罰は、動物に何を行えばよいかという学習をさせることはできず、
動物が葛藤を生じることにより他の問題行動を引き起こしてしまう原因となることがあります。
動物の気質によっては、自発行動を全く示さない「学習性無力」の状態を引き起こす原因となることもあります。
※問題行動とは、飼い主またはその動物と関わる人たちが問題と感じる行動、
あるいは人間社会と協調できない行動と定義します。
動物福祉の指標「5つの自由 Five Freedoms」
動物福祉の指標「5つの自由 Five Freedoms」は、次のとおりです
動物福祉が守られている状態とは、動物が身体的・精神的に健康で、幸福であり、環境と
調和して存在できるように配慮された状態をいいます。1960 年代にイギリスで定められた
「5つの自由」は動物福祉の指標で、現在、全世界で人間の飼育下にある動物の福祉の基本とされています。
- 1. 飢えと渇きからの自由(解放)
- ● 栄養学的に適正な食物を適正な量や頻度で与えます。
- ー清潔な水がいつでも飲めるように与えます。
- 2.不快からの自由(解放)
- ● 動物が不快を感じない温度、湿度、臭気、音量などの条件を満たした適切な生活環境を準備します。
- ー動物の生活場所を清潔に維持します。
- 3. 痛み・怪我・病気からの自由(解放)
- ● 予防できる病気に対しては措置を講じ、病気予防に努めます。
- ー動物が病気にかかったり怪我を負ったときにはすぐに動物病院に連れて行くなどの措置を講じ、早期に治療が施されるようにします。
- ー強い痛みを抱えている動物に対しては鎮痛を目的とした適切な処置を講じます。
- 4. 恐怖や苦悩(精神的苦痛)からの自由(解放)
- ●動物が精神的な恐怖や苦痛を感じるすべての行為をしない、させないことによって動物を守ります。
- ●動物が精神的な恐怖や苦痛を感じている場合は、状況を確認してその原因を取り除くように努めます。
- ●それぞれの動物の社会性に応じた適切な心的交流をはかります。
- 5. 正常な行動を表出する自由
- ●動物が持っている本来の行動を表出できるように十分な空間や設備を与えます(種および品種に合った飼養環境を整えます)。
- ●動物が持っている本来の行動を表出できる機会を与えるようにします。
- ●人間社会と折り合わない行動については、その要求を満たす代替の行動をとることができるように努めます。
家庭動物の問題行動を予防するために
家庭動物の問題行動を予防するために、次のことを推奨します
※問題行動とは、飼い主またはその動物と関わる人たちが問題と感じる行動、
あるいは人間社会と協調できない行動と定義します。
古くから人間と共生してきた犬や猫はいまや家庭動物と呼ばれ、家族と愛情の絆を結び、
豊かな生活を共にできるすばらしい動物です。一方で、人間社会やライフスタイルは急速に
変化を続けており、犬や猫は制限の多い生活環境に適応することを求められています。
家庭動物の動物福祉を守るためには、動物たちが環境に調和できるよう配慮する責務が飼
い主に課せられています。「問題行動」は、このような配慮が不十分だったり不適切だったり
することで生じたり、悪化することが知られており、共に暮らす家族にも苦痛をもたらします。
問題行動の予防のために以下のようなことをお勧めいたします。
- ●犬や猫は、それぞれの動物種に応じた行動パターンや欲求を持つと同時に、先天的ある
いは後天的な影響を受けて個体差を示します。あらかじめ動物に関する情報、飼い主の
ライフスタイル、飼育後の環境などを考慮に入れた上で、動物を選択し家庭に迎え入れ
ることは、問題行動の予防に役立ちます。
- ●犬や猫の脳が柔軟な発達期に、同種動物や人間を含めた他種動物と良い関係を築く(社会化)、
たくさんの物や状況に慣れる(馴化)ことは問題行動の予防に有効です。
これらは、発達期にだけ実施するのではなく、以降も維持することが大切です。
- ●子犬教室や子猫教室への参加は、動物の社会化や馴化の促進の場になるだけではなく、
飼い主にとっても正しい情報を学ぶための最適な場や機会となり、問題行動の予防に有効です。
- ●動物に対して環境に調和できるように「しつけ」や「トレーニング」を継続することは
問題行動の予防に有効です。ただし、しつけの手段として体罰を用いてはいけません。
正しい行動を導き、褒めることによってその行動の定着をはかる手法が有効です。
- ●動物の年齢、身体状況、生活環境などの変化によって、動物に対して必要とされる配慮
も変化します。「今、必要なもの」についての適切な情報を得るために動物病院で定期
的に相談することは問題行動の予防に有効です。
ちゃんと社会化プロジェクト
いっぽいっぽプロジェクトは、なぜ社会化を推進するのか?
『社会化』と『馴化』とは伴侶動物(コンパニオンアニマル)として人間社会の中で
一緒に生活する犬猫が幸せに暮らすために、必要で大切な学習です。
「飼主や家族を噛んだ」、「触らせてくれない」、「懐かない」などの理由で捨てられる犬猫もいます。
悲しいことに動物愛護管理センターに収容されても、
その子は譲渡不可として保護団体も引き出しが出来ないことがあります。
人間が犬猫の『社会化』のことをもう少し知って理解していたら、
今後防げるまたは減らしていける問題です。
いっぽいっぽプロジェクトは、私たち自身で引き出しをする犬猫の社会化を行うことと同時に、
犬猫の『社会化』の重要性を広く社会に理解して知って頂きたいという願いから
『ちゃんと社会化プロジェクト』を推進します。
『ちゃんと社会化プロジェクト』の推進活動
ワンちゃん、猫ちゃんの脳が柔軟な幼齢時の発達期に、
同種動物や人間を含めた他種動物と良い関係を築く(社会化)、
たくさんの物や状況に慣れる(馴化)ことは問題行動の予防に有効です。
また発達期にだけ実施するのではなく、以降も維持することが大切です。
パピーパーティーの開催
社会化レッスン会
~知らない人に慣れる編~
~他の犬と慣れる編~
~生活音・環境音に慣れる編~
~階段や外の環境に慣れる編~
~動物病院に慣れる編~
パピートレーニング
~名前の呼び戻しレッスン~
~首輪、ハーネスの着脱編~
~爪切り・お手入れ編~
~全身触られ慣れのレッスン~
社会化期を過ぎたワンちゃんの社会化(馴化)レッスン
社会化期を過ぎてしまったワンちゃんも苦手なことは
馴化(じゅんか)や褒めるトレーニングで、
徐々に改善することが出来ます。
いっぽいっぽプロジェクト保護犬猫のトレーニング
いっぽいっぽプロジェクトは、保護動物のしつけや行動修正のために、
チョークチェーン、スパイクチェーン、エレクトリックショックカラーを用いることは支持しておりません。
犬のトレーニング時や散歩時には首への負担の少ないハーネスの着用を推進します。
また私どもは保護動物のしつけや行動修正のために、「体罰」を用いることは行いません。
いっぽいっぽプロジェクトは、犬猫の保護譲渡活動を行う保護団体として、
体罰に頼らない陽性強化(Positive Reinforcement)に基づき、動物福祉に適ったしつけやトレーニングを
学び、実践し続け、体罰に頼らないしつけトレーニング方法を社会に発信・啓発する団体でもあります。
いっぽいっぽプロジェクトは、日本獣医動物行動研究会の「体罰に関する声明」を支持しています。
(以下引用は、日本獣医動物行動研究会より承諾のもと掲載させて頂いております。)
http://vbm.jp/seimei/85/
体罰とは
体罰とは、飼主様、トレーナー、獣医師など動物に関わる人が、動物に対して
殴る、叩く、蹴る、首を掴んで振る、首を絞める、食事や水を与えないなど、身体的及び
精神的な苦痛を与える行為をいいます。
体罰は、なぜいけないのでしょうか?
体罰は声明文に記載したように動物福祉を侵害する行為だからです。
一方で多くの場合に、体罰を与える人にとっても精神的負担がかかる行為です。
加えて、体罰は以下の 1~8 に挙げるような側面を併せ持っています。これらのことから、
体罰は飼い主と家庭動物との間の信頼関係を損ねる可能性の高い行為です。
※問題行動とは、飼い主またはその動物と関わる人たちが問題と感じる行動、
あるいは人間社会と協調できない行動と定義します。
動物福祉の指標「5つの自由 Five Freedoms」
動物福祉の指標「5つの自由 Five Freedoms」は、次のとおりです
動物福祉が守られている状態とは、動物が身体的・精神的に健康で、幸福であり、環境と
調和して存在できるように配慮された状態をいいます。1960 年代にイギリスで定められた
「5つの自由」は動物福祉の指標で、現在、全世界で人間の飼育下にある動物の福祉の基本とされています。
家庭動物の問題行動を予防するために
家庭動物の問題行動を予防するために、次のことを推奨します
※問題行動とは、飼い主またはその動物と関わる人たちが問題と感じる行動、
あるいは人間社会と協調できない行動と定義します。
古くから人間と共生してきた犬や猫はいまや家庭動物と呼ばれ、家族と愛情の絆を結び、
豊かな生活を共にできるすばらしい動物です。一方で、人間社会やライフスタイルは急速に
変化を続けており、犬や猫は制限の多い生活環境に適応することを求められています。
家庭動物の動物福祉を守るためには、動物たちが環境に調和できるよう配慮する責務が飼
い主に課せられています。「問題行動」は、このような配慮が不十分だったり不適切だったり
することで生じたり、悪化することが知られており、共に暮らす家族にも苦痛をもたらします。
問題行動の予防のために以下のようなことをお勧めいたします。